高畑選手がテニスを始めた時期と、きっかけについて教えてください
小学校二年生から始めました。父がテニスを趣味でやっていたので、最初は父とラリーできるようになればと思って始めた感じです。
最初はお父さんと練習されていたんですね
市民コートで家族で練習した記憶があります。その後、近くに大きいテニススクールがあったので、そこに通って続けていました。
ご自身のテニスが伸びた時期や、きっかけは覚えてますか?
高校から兵庫に行って、そこで急に実力がついたと思います。
東京のご出身で高校から兵庫の相生学院へというのは、思い切った決断でしたね
本当に、ギリギリまで迷いました。 中学一年生の時、全中で見かけた2つ年上の先輩がいて、その時はそれほど上手く感じなかったんですけど、高校二年生の時、選抜の個人戦で優勝したんです。それに刺激を受けて、無戦績だった自分もそうなれたらと思い兵庫行きを決意しました。
高校では寮生活ですか?
寮ですけど、アパートでみんなで生活してました。ですので、厳しい縛りとかは特になかったです。
練習は厳しかったですか?
勉強よりテニスをずっとしていたような感じで、しんどかったですけど、最初の3ヶ月位で急に結果が出始めて。そこからモチベーションを保ったまま、三年間続けることができました。自分では、高校で強くなれたという実感があります。
ご自身のテニスが苦しかった時期はありますか?
中学までは全日本ジュニアにも出たことがなくて、僕は弱いからある程度勝ててもそれ以上は勝てなくて当たり前みたいな感じで…。落ち込んだり、悔しかったりということは正直あまりなかったんですけど、 高校一年生の最初で結果が出始めたのに、インターハイ予選で今早稲田で同期の子にボロボロに負けてめちゃくちゃ悔しくて…。テニスをやっていても、何も入ってこなくなり落ち込みました。そして、高校二年生のインターハイ予選でも調子が悪くなり、落ち込んだのを覚えています。
兵庫県は、周りのレベルも高いですよね
はい、同じ学校にライバルも多いですし、大変でした。
落ち込んだ時に、立ち直ったきっかけは何かあったんですか?
高校一年生のインターハイ予選で負けた時は親に電話をして相談したり、学校にたまたま来てい たカウンセリングの先生に相談したりしました。そのおかげで急に考え方が変わって、夏の全日本ジュニアのダブルスで優勝できたんです。
僕は昔から基本的にネガティブで、強い相手には絶対勝てない、自分が出来ない事は「出来ない」と口にしてしまっていたんです。そこで、カウンセリングの先生と決めたポジティブになる3つの言葉を、練習中に100回以上唱える事を数ヶ月実践していたら、急に調子が良くなって。自信もついて、やればできる!というポジティブ思考に変われました。先生の名前は忘れてしまったんですけど、その先生のおかげで今の自分があると思っています。
テニス以外で、何か好きな事や趣味はありますか?
高校時代はアニメにはまってました。それまでアニメは見たことがなかったんですけど、あまりにもテニス以外にやることがなくて(笑)。友達がみんなアニメを見ていたので、影響されて自分もアニメを見るようになりました。
あと最近の自粛期間にはギターを覚えて、ハマってずっと弾いていました。きっかけは、TikTokで弾き語りをしている人がめちゃくちゃ格好良いと思って。実家にたまたま弟が買ったギターがあって、それに手をつけてみたらハマりました。
休みの日は、どんな風に過ごしていますか?
最近は学校の課題しかしていないです…。高校時代は友達と遊びに行ったり、アニメをよく見ていました。『ブラッククローバー』というアニメが好きです。
大学も寮生活で、一年生として苦労している事はありますか?
朝の準備と夜の片付けですね。僕は朝起きるのが苦手なので、ちょっと大変です。
高校から大学に変わり、テニスの違いで感じることはありますか?
シングルスはトップの選手だと、サーブの威力の違いがまず大きいです。ストロークは高校生に比べて大学生は粘り強く、自分の武器を持っている選手がたくさんいると感じています。
今までのご自身の試合で、特に印象深い試合はありますか?
たくさんあるんですけど、最初の全日本ジュニアと最後のインターハイと全日本ジュニアですね。高校一年生の全日本ジュニアは、初めて出場して優勝することができたので。初めて出た全日本ジュニアは、正直優勝までは狙っていなかったんですけど…準決勝で同世代の日本代表の子に勝つこと ができて、そこで優勝したい!という欲が出てきました。その中でちゃんと結果を出せたこと、初めての全日本で優勝できたので印象深いです。
でも、一番印象深いのは高校三年生のインターハイと全日本ジュニアです。自分自身で、優勝を狙いにいって勝てたので。実はその前に、兵庫でもベスト4くらいで負けてしまってペアと解散しようという話にまでなったんです。そこでペアと話し合って続けて、結果勝ち続けて、全日本選手権まで負けなしでやる事ができたのも印象深いです。
大会当日は、「この選手にこれを聞いてみたい」という質問はありますか?
僕はイップスになっちゃう人をたくさん見てきて、自分自身もなりかけた時期があったんです。プロ選手の動画を見ていても、イップスのような雰囲気は見られないので、みなさんどうされているのかを聞いてみたいです。プロの方でもあるのかどうか?とかを、ぜひ聞いてみたいです。
相生学院は、勝って当たり前というプレッシャーが大きいですよね
はい、本当にそうですね。
今までテニスを続けてきて、良かったなと感じる事はありますか?
努力する大切さを感じることができた事です。自分で言うのもあれですけど、高校でも隠れながら頑張ってきたので、最後まで頑張って良かったなと思っています。受験もそうでしたけど、最後まで諦めないで自分を信じて頑張れば、必ず結果は付いてくるという事を、テニスを通じて学ぶことができました。
大会では、「自分のココを見て欲しい」というアピールポイントはありますか?
僕自身、実はボレーが得意というより、ストロークのゴリ押しで勝ってきたんです。ベタ詰めボレーは得意ですけど、本当はフォアの強打が得意なので、フォアの強打で相手を崩して前衛が決めるという形で勝ち続けてきました。ですので、ストロークでのフォアハンドの強打を見てもらえたらと思います。
高畑 里玖 Takahata Riku 早稲田大学一年
2001年10月1日生 170cm 東京都出身 相生学院高-早稲田大
全国選抜・インターハイ団体優勝
インターハイ・全日本ジュニアダブルス優勝
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